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神戸地方裁判所 昭和54年(ワ)396号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

一請求原因1の事実のうち、原告らがもと本件土地を共有していたこと、兵庫県農地委員会が昭和二二年一二月一九日本件土地について未墾地買収計画をたて、兵庫県知事が同二三年三月二日これを買収したことは当事者間に争いがない。

<証拠>によれば、本件土地につき昭和二四年二月二八日買収令書の交付に代る公告がなされ(自創法三四条、九条一項但書)、同二五年一〇月一八日被告国が買収により所有権を取得した旨の登記がなされたこと(自創法四四条、自作農創設特別措置登記令三条、五条、一〇条、同令施行細則四条)、昭和二六年二月一日小松茂ほか四名に対し本件土地を含む土地の売渡処分がなされたことを認めることができる。

二そこで、請求原因事実の判断はさておき、被告らの除斥期間の経過による損害賠償請求権消滅の主張について判断する。

原告らの本訴請求は、原告ら共有の土地に対する兵庫県知事の未墾地買収処分が無効であることを前提として、被告らに対し国家賠償法一条一項、三条一項による損害賠償を請求するものであり、同法四条により民法七二四条が適用されるところ、同条後段にいう「不法行為ノ時ヨリ二十年ヲ経過シタルトキ」とは除斥期間を意味し、「不法行為ノ時」とは損害発生の原因をなす加害行為が事実上なされた時を指すと解すべきである。これを本件についてみると、加害行為の時とは被告ら主張のように買収処分または売渡処分がなされた時というべきであり、前項記載のとおり、本件土地買収の時期が昭和二三年三月二日、買収令書の交付に代る公告の日が同二四年二月二八日、売渡処分がなされたのが同二六年二月一日であるから、仮に原告らに損害賠償請求権が発生したとしても、遅くとも売渡処分の日から二〇年を経過した昭和四六年二月一日をもつてその権利は除斥期間の経過により消滅し、昭和五四年四月一九日に提起されたことが記録上明らかな本訴請求は許されないものといわなければならない。(なお、仮に民法七二四条後段の「不法行為ノ時」を原告ら主張のように不法行為が客観的に外部に現われた登記の時と解するとしても、それは前記買収登記がなされた昭和二五年一〇月一八日といえるから、除斥期間が経過していることには変りがない。)

(清田賢)

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